株式会社 竹中土木

作品づくりへの挑戦対談

現場で大切なことは、全員が同じ方向を目指し、「最適解」を探すこと。
作業所長
井本 優
名古屋支店
東名高速道路日本平久能山スマートインターチェンジ作業所
2002年入社
理工学部土木工学科卒

入社後、東海環状自動車道新設工事を皮切りに、新東名高速道路のトンネル工事、北陸新幹線新設工事の高架橋工事、中部横断自動車道新設工事の高架橋(下部工)、下水道新設工事、土地造成など様々な工事を経験後、現在の東名高速道路日本平久能山スマートインターチェンジ(SIC)工事に携わる。本工事中に所長に初めて就任し、指揮をふるう。

工事担当
王 棟
名古屋支店
東名高速道路日本平久能山スマートインターチェンジ作業所
2015年入社
工学研究科修了

入社1年目に東日本大震災の震災復興工事の宅地造成に携わり、中部横断自動車道清水ジャンクション新設下部工事で橋脚・橋台の工事を経験。その後、東名高速道路日本平久能山スマートインターチェンジ工事を経験後、一時は現場代理人として水道整備工事を担当。同工事が終了後、再度、東名高速道路日本平久能山スマートインターチェンジ工事に従事する。

「最適解」に近づける努力を忘れない

井本
竹中グループでは自分たちが手掛けた構造物を「作品」と呼びます。土木工事においての作品づくりとは、工事のプロセスで決まると、私は考えています。「これが正解」という絶対的な答えはないので、様々な条件や制約がある中で、工程・原価・安全・品質といった要素すべてを満足できるように心がけています。
確かに品質が良くても納期が遅れてはいけないし、納期を気にして品質が疎かになってもいい作品は生まれないですね。
井本
そのために大切になるのがチームワーク。多くの協力会社や職人、材料メーカーといった人たちの協力がなければいい工事にはならないからね。私が所長として配慮しているのは、工事に携わる全ての人が目標を共有し、同じ方向を向けるようにすること。リーダーとして工程などで目指すべき方向性を提示して、みんなで意見を出し合い「最適解」に近づけるようにしていくことが所長の役割だと思っています。そこが現場運営の難しさでもあり、醍醐味だと感じています。王君は仕事に臨むうえで大切にしていることは何かありますか? 
はい、妥協しないということです。私たちは協力会社に指示を出して工事を進めるわけですが、工程や品質などにおいて妥協をしないで遂行することが、最終的にいい作品になる条件だと思います。例えば、構造物の強度も仕様で決められているぎりぎりではなく、余裕でクリアできる強度にする。また工期についても厳守することを心がけています。
井本
そういった考え方になったのは、何かきっかけになったことでもあったのかな? 
入社2年目で経験した新清水ジャンクション下部工事の経験が大きかったですね。その工事は下部工事なので、橋脚と橋台を完成させたら上部工側に引き渡すことになっていました。当然、下部工事の工期が遅れると上部工事の工事期間が短くなるので、絶対に失敗は許されないという思いできめ細かく工期管理を行い、無事に納期内で完成させた経験が大きかったです。 
井本
そうだね。工事は自社内だけでなく発注先やその他の工区の受注者など多くの人たちが関わっているので、工期厳守も大切な使命の一つだからね。また、竹中土木は土地造成、橋梁、地下構造物、道路など様々な工事が行われているので、施工管理者として多くの経験ができる環境です。そんな環境が職員を成長させてくれるし、絶対的な答えがない中で最適な方法を探す時にはいろんな様々な現場の経験が役立つ。私も入社してから道路だけでなくダムやトンネル、高架橋など多くの現場を経験することで施工管理者としての引き出しが増えたのは間違いないと思うよ。

若手社員に様々な経験を与える伝統

井本
私たちが長く携わってきた東名高速道路日本平久能山スマートインターチェンジは、開通後、日本で一番利用車数の多いスマートインターチェンジとして地元の方たちの生活や経済活動を支えています。私個人としても工事の途中で所長になっただけでなく、先進的な工法にチャレンジできた一生忘れられない現場になります。高速道路工事では国内に数例しかない函体推進(SFT工法)工事を成功させたのは、今後の土木人生においても大きな自信にもつながる経験になったと感じています。
井本所長と立場は違いますが、私も貴重な経験ができたと感じています。約5年にも及ぶ工事ですし、新設・補修・増幅など複数の工事が混在した現場でしたから技術的にもハードルが高かったけれど、大きな問題もなくここまで無事に工事が進められたのは自信につながっています。しかも、今回の現場では井本所長から全体の工程表作成を任されるなど、新たなことにチャレンジできたのも貴重な経験でした。
井本
王君は仕事に真剣に取り組んでいるから、そろそろ工事全体を把握するために工程表の作成を任せたわけだけど、実際に線を引いてどうだった?
これまでは自分が担当する工事の工程だけを考えていればよかったのですが、工事全体になると、同時進行で多くの作業を念頭に置いた工程表が不可欠です。当然、安全確保や作業場所の確保なども考慮しなければならないので、工事全体を俯瞰してみる視点が大切なことを実感しました。また、どうしてもわからないことは、井本所長にアドバイスをいただきながら作成したことはすごく勉強になりました。
井本
やはり自分で考えて経験することが何よりも大切。試行錯誤や小さな失敗を積み重ねて工事を俯瞰する力がつくし、新しい発見をすることにつながるからね。私もそのことを身をもって体験したのが入社2年目の時。施工方法を決めていく会議の中で、職員全員が自分のイメージする施工方法を発表し合ったことがあったんだよね。私も拙いながらも発表したところ、所長は真剣に耳を傾けてくれて、入社2年目の私に「井本、自分でやってみろ!」と任せてくれた。所長の助けを借りながら無事に工事をやり遂げた時は何とも言えない達成感を覚えたし、その時に多くのことを学んだから、王君をはじめ若手社員にも経験できる機会をできる限り与えたいと考えています。
それが竹中土木の伝統であり、社風なのでしょうね。井本所長や上司の方々は、若手社員に仕事を任せて静かに後ろから見守ってくれている。だから若手社員でも失敗を恐れることなくチャレンジできるので成長も早いのだと思います。私も今回の現場でさらに大きな視野から現場を見ることができたので、この経験を活かしてさらに成長したいと考えています。
井本
王君は難題があったとしても、自分で様々な視点から最善策を導き出そうと努力したうえで相談してくるから安心して任すことができる。しかも、代案をいくつか考えていて頼りになる存在です。その姿勢を今後も忘れることなく多くの現場を経験していけば、優秀な施工管理として活躍してくれると確信しています。